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かつて、日本には屋台でシフォンケーキを売り歩く行商人がいました。
彼らの多くは不況で職を失い、家を失い、各地を転々としながら生活していました。
彼らが町へやってくると、ケーキの焼けるいい香りが風に乗って運ばれてきます。子どもたちはその香りにひかれて自然と集まり、ケーキ作りをじっと見物したものです。
その香りを運ぶ風と、明日どこにいるともしれぬ身の上から、人はいつしか彼らを「シフォンの風」と呼んだのです。
この歌は、昭和の激動の中で忘れ去られてしまった彼らの事をしのんだ歌です。嘘です。
1.
夕暮れの町に 浮かぶ人影
荷車かついで 男は歩く
絹(シルク)の名を持つ 菓子を載せ
香り漂わせて シフォンの風よ
2.
胸高鳴らせて 集まる子らに
向ける微笑みは どこか寂しげ
どこから来たのと 問われても
苦笑いで返す シフォンの風よ
3.
去年の今頃 来たはずなのと
思いをつのらす 女が一人
明日も知れぬ身と 知りつつも
心は惹かれる シフォンの風よ
・コード進行
key: f minor
(前奏・間奏 | Fm | Bbm | Fm C | Fm | Fm )
| Fm C | Fm | Bbm | C | Fm C | Fm | Gdim C | Fm
| Ab | Bbm | Eb | Ab | C | Fm | Fm C | Fm
※3番のみ最後のFmがFで2小節になる。
I-IV-I、I-V-I、I-II-V-Iの超スタンダード進行。
ブリッジ部分は平行調(Ab Major)のI-II-V-I。
使用音源はRoland SC-88ST ProとVOCALOID MEIKO。
今回VOCALOIDはほぼパラメータいじってないので、不自然なとこ多し。
古い音源風の演出は、SC-88でWhite NoiseとPhone Noiseを鳴らしっぱなしにして、伴奏とボーカルは、ゲインを上げて音を割り(SONAR LEでボリュームトリムを18.0dBにしてボリュームを絞った)、ローカット・ハイカットフィルタで低音・高音をカットした(Cakewalk 2-band EQで、High-Passが1000Hz以下を-60dBに、Low-Passが11000Hz以上を-60dBに設定した)。